Tuesday, July 28, 2009

国際結婚用ベア


4月に仕上げたウエディングベアです。

今回は海外に住まわれる国際的なおふたりなので、
今まで違ってかなりサイズを小さくしました。
できれば海の外にももっていってもらえれば、という想いで。
手のひらサイズ。
体長10cmくらい。

なので刺繍もなしー
シンプルなお子です。
毛の短いつやのあるボアに
べロアっぽい生地をあわせてボディに。
素材勝負ですね。

ハンサムガイでプリンスな友人を強くイメージ。

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ウエディングベアを作るうえで、
意識的に変化をつけるのは、お顔です。
ほぼ同じ大きさで2体を作るので、単調になりがち。

男顔、女顔をどう作り分けるか?というと

耳:おんなのこは少し離す
目:おとこのこよりも、おんなのこの目を少し下気味に
口:より豊かな表情にするために深めのラインで

これを意識すると、おもしろみが出やすいです。

もちろん、お顔に特徴がある方の場合は
それを基礎にすると喜ばれやすいです。

たとえば兄のベアを作ったときは
彼の特徴である「ふっとい眉」を真っ先に仕上げました。
のっぺり海苔のように、デフォルメして。笑
おかげでちょっと「ぷっ」と笑える愛嬌のあるベアに。

贈る相手を考えて工夫するときの楽しさは
作る側にしか体験できない、至福のしあわせです。

理想の…


理想のなにか、って
イメージが固まっていて強いほど、
見つからないんですよね。

あとここが、こうなら…!とか
もう少しここを…!とか
形はいいけど柄が~!とか。

そんなとき、友人が声をかけてくれました。
こんなのがほしいんだけど、作れる?

う、うれしい。

そうなんです、そういうものは作るに限る!
ちょっと高くなったって
時間がかかったって
イメージを形にすること自体が幸せなことだと思います。

今回はリバティの生地がイメージの、ペンケース。
水をはじくような、ラミネート生地。

リバティのラミネート生地って、
以前日本の企業が独自に加工して販売していたはずですが、
その後リバティ本社がラミネート生地を扱うということで
販売終了になったんですよね。
その後、販売しているのを見たことはなく
残念ながら、すぐには手に入らない。

う~ん
かといってリバティの力強いプリントって
他では絶対に見つからない。
特に友人にぴったり!!と思った、この柄は
あらゆる意味で「リバティ」っぽく
これ以外では考えられない。

それじゃあ、自分でやるしかないな。
加工してみよー。

…なんて
そんな難しい話ではなくって
アイロンでラミネート加工するシートがあるの。
わたしが使ったのは
「ラミネートシート らみ~ちゃん」

…フフ、調べてよかった。
妥協せずに自分でできないか調べてみると
どーんどん幅が広がってたーのしー!
ふへへへ


仕上がりは、てかてかにならず
ちょっと繊細なシワが入って
リバティの品の良さと相まって
アンティークフレンチの小物みたい?笑

ふふ

言いすぎ?

でもさすがリバティです。
詰まった生地の美しいつやとデザインあってこそ。

残った生地を使ってポーチと
ブックカバーをセットに。
生命力があふれていて美しい色、繊細な線、
パンチのある構図、なのに品が良いこの生地。
気に入ってもらえるといいのだけれど、どきどき。

ラッピングも布を透かせるだけで
絵になる~さすがリバティさまさま。 

愛するMちゃんのおうちに
いってらっしゃーい!

Monday, July 27, 2009

ひつじが一匹、ひつじが…

二匹。


結婚式にお招きいただいて準備も終えた前日、
ふと気がついてダッシュで作りました。笑

ウエディングベア、ならぬ、ウエディングシープ!
ひつじさんです。
ほとんどうさぎ?いぬ?

いえ、ひつじです!

ベアーっぽくも
うさぎっぽくもない
ちょっと個性的なおふたりのイメージだったので
ここはあえてひつじで。

急いで作ったので、工夫もなにもありませんが
「結婚式っぽい!」という花嫁のことばに
ああ、「ぽさ」の存在感というお役目を頂戴したのね
身を引き締めなさいよ!と送りだしました。

当日はこんな風に
やっほー!と軽やかに皆さまをお迎えしていました。
えらいえらい。
ようやった。

Tuesday, July 14, 2009

うれしいご報告

ウエディングベアーを代わりに出席させて頂いた先輩から、
お写真とご報告を頂きました。

前撮りの写真にまで!
お二人の代わりにちうー。
こんな可愛く撮ってもらえて、
よかったね、バニーたち。


当日はこんな風に受付に置いてくださったそうです。
わが子ながら堂々たるもの!にひひ。

ウエディングベアーはこんな風に
式のよろこびの一端を担わせてもらえたりします。

大事なひとを思って作るのは本当にしあわせで
うれしくて作る時はにまにましてしまうし
式に出席してもらって可愛がってもらってでれでれしてしまうし
それだけでも十分な体験です。
しかもさらに!
当人になったことはないけれど、喜んで頂けることが多いのです。
いろんな気持ちを浴びるイベントだけに
それが「形」になって後に残ること自体が嬉しいようです。
普段は照れくさいプレゼントや言葉も、
結婚式ではなぜかすんなり受け取ってもらえるもんね。

お友達や大事な人へ
手づくりのウエディングベアのプレゼント、
もっと普及すればいいのに~

と心から思う嬉しいご報告でした。
ふふー

Monday, July 13, 2009

イーストと天然酵母の違い

ドライイーストは発酵菌を純粋培養して乾燥させたものです。
いわゆるオーガニックのドライイーストとは、
純粋培養をする際に使う素材がオーガニックということ。

天然酵母は発酵菌を育てたそのものです。

さて、イーストと天然酵母の違いは?


天然酵母には発酵菌以外のものも含まれている

ということです。
たとえば、CDとレコードのような違いです。

CDもレコードも同じように音楽を聴けるけれど
CDは人間の聴覚が扱う音の強さで記録されていて
一方レコードはそうではない「全ての音」が記録されている、という違いがあります。
結局人間の聴ける範囲では同じなのだろうけれど
「違う」と感じる人も多いですよね。

聞こえる音以外の音を
レコードの味と考える人もいれば、ノイズと考える人もいます。
傷つきやすい繊細なレコードに対して、
CDは安定していると言えます。
どちらが良いわけでもなく、好き好き。
目指すものの違い。

正確ではないですが、印象としては
アナログ(天然酵母)×デジタル(ドライイースト)な感じでしょうか。

Friday, July 10, 2009

製品としての酵母


酵母のはなし vol.1のつづき。

酵母は製品として売られています。

ぱっと見たところ、
ドライイーストみたいなものです。
粗めのお粉で、さらさらの顆粒状。

ドライイーストのように使えるものもあれば、
酵母を生きた状態に戻す「種おこし」が必要なものもあります。
他にもイーストを混ぜて、酵母の香りを楽しみながら
安定したパン作りができるようにしたものもあります。

■代表的な製品酵母

・ドライイーストのように使えるもの
→白神こだま酵母

・種おこしの必要なもの
→ホシノ天然酵母、あこ天然酵母、など

・混合型
→パネトーネマザー


手に入りやすいものはこのくらいです。

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種おこしというのは、
粉状になっている製品に水を加えて適温に保温することで
生きた菌に戻す作業です。
ホシノ天然酵母で24時間~30時間、
あこ天然酵母で30時間~くらい保温します。
そうすると、お酒のようなにおいがして
ぷくぷく発酵した粕汁のような状態になるんです。
これを、粉やほかの材料と共に捏ねます。

自家製の酵母に比べると、
とても発酵力が強く、時間はかかりますが
安定してふんわりしたパンを焼きやすいです。

ホシノ天然酵母は、種類がいくつかあって
それぞれ香りや仕上がりのイメージによって使い分けます。
どれもものすごくうまみがあって
小麦の味に負けないくらい風味よく焼き上がります。

あこ天然酵母というのは、
まだあまり知られていませんが、
ホシノ天然酵母とよく似た製品です。

裏話としては、ホシノ天然酵母の会社から
独立した職人さんが立ち上げた会社です。
歴史あるホシノ天然酵母の当初のやり方を貫こうという、
とても志のある方が作っています。
その話を聞き、もっと売れるようにアシストしたい!と思ったものの
ホシノの安定したファン層にはなかなか浸透しないみたいです。

ちなみにホシノとの違いは、酵母独特の香りの強さです。
あこは、かなりさっぱりした仕上がりになるので
副素材を活かしたいパンにはぴったりです。
ホシノの香りが苦手な方にはおすすめです。


パネトーネマザーはパネトーネ菌とイーストの混合の製品。
種おこしは必要ありません。
これもドライイーストのように使うことができます。
仕上がりは果実のようなフルーティーな香り。
甘めのパンにもよく合います。
イーストが混ぜてあるので、とても安定していて
発酵時間も早め。

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どうでしょう?
一口に天然酵母といってもいろいろでしょ?

いわゆる「天然酵母使用」のパン屋さんも、
「自家製」の表記がなければ製品を使っていることも多いようです。
聞いても教えてくださらないところも多いのですが
おそらく白神か、ホシノかな?と勝手に想像しています。

安定しているので、おうちでもコツさえつかめば
上手に天然酵母パンが焼けます。
ほんと。

時間がかかるけれど、
待ってる間はほっておくだけ。
リズムに合わせられるようになれば
たとえば寝る前に捏ねて朝焼く、とか、
週末だけ焼く、とか、
暮らしに溶け込んでパンが焼けるようになります。

おうちで焼いたパンって、
どのパン屋さんよりも絶対に美味しいです。
で、めちゃんこかわいいです。
生地がとてつもなく愛おしいです。
育っていく様子も楽しいです。

ぜーったいおすすめ。

Good Luck cookie


お仕事の段階をひとつあげた、
相棒へのプレゼントに添えたメッセージクッキー。

努力はよく知っているので
幸運に恵まれますよう"Good Luck!"

ココアベースの土台を抜いて
プレーン生地で一部埋めました。
一部残した文字は下からカードの色目を見せて
ちょっとポップにたのしげになるように。

食べてもおいしく、
乾かして飾ってもいいように
バター・卵を使わずに焼きました。

気持ちよ伝わってしまえー

Sunday, July 5, 2009

花飾り


今月出席する結婚式に向けて
花飾りを。

作りました
というほどのものではなく
造花をいくつかまとめて
コームにくっつけただけです。


花飾りって
どうも売っているものがぴんとこない。
くしゅくしゅの嘘っぽい質感とか
大きさとかのっぺりしたバランスとか。
そしてその割に結構お値段も張る。

そんなときはつくるに限る!


まずは売っているものを観察して
もっとこうすれば、ああならな、をイメージ。
造花を選んで(大きい手芸やさんにあるよー)
造花用の紙テープと適当なワイヤーで
コームにぐるぐる。

今回は大きめの白いベロアっぽい質感のガーベラ風のお花に
緑の実のようなものと、アクセントに小さい赤いバラをつけました。
緑が少し下に垂れて顔周りに沿うように。
これだけ盛りだくさんでも1,000円くらい。

コツは、立体的に配置する。
正面だけじゃなくて、サイドから見てもかわいいように。


今回はちょっと小さいガーベラ(アンティークっぽいかわいー)
と赤いバラ、緑の葉が見えています。

要するに何かが見えてさえいればよしー。
サイドに小さめのお花をさして埋めとけばよしー。

大きめの主役+小さめのポイント2種類

で構成するとうまくいきます。


この間お着物で出席したときは
つばきの造花で髪飾り用のクリップにつけたものを使いました。
ボンドでペタペタしただけ。
サイドにはツバキの葉とつぼみが見えるように。
シンプルなので、お着物を着るときに活躍しています。
ちなみにこちらはひとつ300円くらい。

髪飾りの手づくり、おすすめです。
お花って偉大ね~
なんとでもなるもの~

これこそ手づくり


シロツメクサのかんむり。

妙にノスタルジックですが、
これこそ手づくりの思い出ですよねー。
いくらでも長く作っていられました。

何をそんな真剣に?

というくらいに。

おんなのこなら作ったことあるはずー!
懐かしいはずー!

今、物を作っても、その時くらい楽しいですよ。
成長して器用になって、
そのときよりずっといろんなものが作れます。

つくろつくろー。


まあ
こんな大きくなってから
無心でかんむり編んでたら
公園の警備員に凝視されたのだけれども。
気にしない。
だって相手は安全の象徴、シロツメクサさー。

このミニサイズのかんむりをぽっとテーブルに置いて
ごはん食べていたら
店員さん3人に話しかけられました。

ワー
懐かしいねー
かわいいねー

珍しがられながらも
おばちゃんを惹きつけてくれたこの子に感謝。
作るってこういうことだーねー
しあわせねー